クレアチニンクリアランス 計算(Cockcroft-Gault式)

クレアチニンクリアランス 計算を、Cockcroft-Gault(コッククロフト・ゴールト)の原式で行い、実体重・理想体重・補正体重の3通りを並べて表示します。例:60歳、体重80 kg、血清クレアチニン1.2 mg/dLの男性は、約74.1 mL/分です。

計算例:体重・身長の単位: kg・cm · 性別: 男性 · 年齢 60 歳 · 体重 80 kg · 身長 175 cm · クレアチニンの単位: mg/dL · 血清クレアチニン(mg/dL) 1.2 mg/dL → 結果:CCr ≈ 74.1 mL/分(実体重 80 kg)・65.2 mL/分(理想体重)・68.8 mL/分(補正体重)。出典:Cockcroft-Gault 1976, Cockcroft DW, Gault MH. Prediction of creatinine clearance from serum creatinine. Nephron 1976;16(1):31–41 (原式:Ccr = (140 − 年齢) × 体重 ÷ (72 × Scr)、女性は15%減)、doi:10.1159/000180580。更新日:

歳
この式は成人(18歳以上)を対象に作られました。
kg
現在の実際の体重を入力します。
cm
理想体重と補正体重の計算に使います。
mg/dL
マイツールボックス入力内容はこのブラウザーにのみ保存されます。

結果

結果
CCr ≈ 74.1 mL/分(実体重 80 kg)・65.2 mL/分(理想体重)・68.8 mL/分(補正体重)
使用する体重ごとのクレアチニンクリアランス
使用する体重体重(kg)CCr(mL/分)
実体重8074.1
理想体重(Devine式)70.565.2
→ 補正体重74.368.8
計算の手順
  • CCr = (140 − 60) × 80 ÷ (72 × 1.2) = 74.1 mL/分。
  • 理想体重(Devine式)= 50 + 2.3 × (68.9インチ − 60) = 70.5 kg → CCr 65.2 mL/分。
  • 補正体重 = 70.5 + 0.4 × (80 − 70.5) = 74.3 kg → CCr 68.8 mL/分。
  • BMI 26.1:この体格区分では、Winterらの研究(2012年)で最も偏りが小さかったのは「補正体重」でした(表では → で示しています)。
Cockcroft-Gault式によるmL/分単位の推定値です。医師の判断に代わるものではなく、自己判断で薬の量を変える根拠にはなりません。腎機能が急に変化しているとき、妊娠中、筋肉量が極端に少ない・多い場合、切断後などでは信頼できません。腎機能の病期分類にはeGFRを使います(eGFR計算ツールをご覧ください)。

計算方法

クレアチニンクリアランス(CCr)は、腎臓が1分間にクレアチニンを取り除く血漿の量です。Cockcroft-Gault式は、1回の血液検査の値と年齢・体重・性別からこれを推定します。1976年に発表された式ですが、腎機能が低下した人の用量調節について、今も多くの医薬品の添付文書がこの式を基準にしています。

計算式

CCr(mL/分)=(140 − 年齢)× 体重(kg)÷(72 × 血清クレアチニン(mg/dL))。女性は結果に0.85を掛けます(原著では「女性は15%低い」)。µmol/Lの値は先に88.4で割ります。eGFRと違い、体表面積1.73 m²あたりに補正しないため、体の大きい人ほど値が大きくなります。

計算例

男性、60歳、80 kg、175 cm、クレアチニン1.2 mg/dL:CCr =(140 − 60)× 80 ÷(72 × 1.2)= 6400 ÷ 86.4 = 74.1 mL/分。72歳、60 kg、0.9 mg/dLの女性は、(140 − 72)× 60 ÷(72 × 0.9)× 0.85 = 53.5 mL/分です。

実体重・理想体重・補正体重のどれを使うか

原著では実体重を使っていました。肥満の人では、脂肪組織がほとんどクレアチニンを作らないため、実体重だと過大評価になります。そこで次の2つがよく使われます。

3,678人の24時間蓄尿による実測値と比べた研究(Winterら、2012年)では、やせの人は実体重、標準体重の人は理想体重、過体重・肥満の人は補正体重(係数0.4)で偏りが最も小さくなりました。表ではBMIに応じて該当する行に印を付けています。実際にどの体重を使うかは、処方する医師や添付文書の指示によります。

CCrとeGFRの違い

どちらもクレアチニンから腎機能を推定しますが、同じものではありません。慢性腎臓病の発見と病期分類の標準はeGFR(CKD-EPI 2021式)です。Cockcroft-Gault式が使われ続けているのは、多くの用量設定がこの式で作られたためで、米国腎臓財団(NKF)は現在、用量の判断でもeGFRへ移行するよう勧めています。G1〜G5の区分を知りたい場合は、eGFR計算ツールをお使いください。

よくある質問

クレアチニンクリアランスの正常値はいくつですか?

全員に当てはまる1つの基準はありません。体格で補正されず、式が140から年齢を引くため、年齢とともに低くなります。検査機関ごとに基準範囲が示され、慢性腎臓病の病期はeGFRで分類します。

Cockcroft-Gault式にはどの体重を入れますか?

原式は実体重です。大規模な比較研究では、標準体重の人は理想体重、過体重の人は補正体重(理想体重 + 0.4 × 超過分)が最も合っていました。80 kg・175 cmの場合、3つの結果は74.1、65.2、68.8 mL/分です。

女性ではなぜ0.85を掛けるのですか?

女性は平均して筋肉量が少なく、作られるクレアチニンも少ないためです。CockcroftとGaultは一律15%の減算でこれを反映しました。実測ではなく推定による係数です。

クレアチニンをµmol/Lからmg/dLに換算するには?

88.4で割ります。106 µmol/Lは1.2 mg/dLです。単位を切り替えると自動で換算します。

クレアチニンクリアランスとeGFRの違いは?

Cockcroft-Gault式はmL/分の絶対値で、体重を使います。CKD-EPI式のeGFRは体表面積1.73 m²あたりに補正され、体重を使いません。同じ人でも2つの数値はかなり違うことがあります。

出典・根拠

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