標準偏差・平均値・中央値の計算
数値をスペース、改行、カンマ、読点「、」で区切って貼り付けると、標準偏差や平均値などの基本統計量を計算し、途中式も表示します。Excelの列をそのまま貼り付けることもできます。
計算方法
標準偏差の計算式
n個のデータx1, …, xnについて、このツールはNIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methodsの定義で計算します。
- 平均値:x̄ =(x1 + … + xn)÷ n
- 中央値:小さい順に並べたときの真ん中の値。データが偶数個なら、真ん中の2つの平均です。
- 最頻値:最も多く現れる値。複数ある場合もあり、すべての値が同じ回数なら最頻値はありません。
- 範囲:最大値 − 最小値
- 分散:σ² = Σ(x − x̄)² ÷ n、標準偏差σ = √σ²
- 不偏分散:s² = Σ(x − x̄)² ÷(n − 1)、標本標準偏差s = √s²
nで割るか、n − 1で割るか
高校数学「データの分析」の分散・標準偏差はnで割る定義で、このツールの「母標準偏差」に当たります。手元のデータが知りたい集団のすべて(例:クラス全員のテストの点数)ならnで割ります。一方、データが大きな集団から取り出した標本(例:アンケートに答えた50人)で、母集団のばらつきを推定したいときはn − 1で割る不偏分散を使います。ExcelではSTDEV.Pがnで割る標準偏差、STDEV.Sがn − 1で割る標準偏差です。
計算例
データ:2, 4, 4, 4, 5, 5, 7, 9(n = 8)。合計は40、平均値は40 ÷ 8 = 5。並べたときの真ん中の2つは4と5なので、中央値は4.5。最頻値は4(3回)。偏差の2乗は9 + 1 + 1 + 1 + 0 + 0 + 4 + 16 = 32。nで割ると分散σ² = 32 ÷ 8 = 4、標準偏差σ = 2。n − 1で割ると不偏分散s² = 32 ÷ 7 ≈ 4.5714、s ≈ 2.1381。範囲は9 − 2 = 7です。
平均値・中央値・最頻値の違いと使い分け
平均値はすべての値を使いますが、極端な値に引っ張られます。中央値は外れ値の影響を受けにくく、年収や住宅価格のように偏ったデータの「真ん中」を表すのに向いています。最頻値は、靴のサイズや回答の選択肢のように「いちばん多いもの」を知りたいときに使います。
四分位数
Q1とQ3は線形補間で計算します(ExcelのQUARTILE.INC、Rの初期設定と同じ方法)。教科書や関数電卓では別の方法を使うことがあり、四分位数が少し異なる場合があります。
計算は数値的に安定した方法(補正付き2パス法)で行い、大きくばらつきの小さい数値でもNISTの認証済み参照データセットの値を正しく再現します。
よくある質問
標準偏差の計算方法は?
①平均値を求める、②各データから平均値を引いて2乗する、③その合計をn(またはn − 1)で割って分散を出す、④分散の平方根をとる、の順です。このツールでは途中式も表示されます。
標本標準偏差と母標準偏差、どちらを使えばいいですか?
データが集団のすべてなら母標準偏差(nで割る)、大きな集団から取った標本から全体のばらつきを推定するなら標本標準偏差(n − 1で割る)を使います。高校数学の標準偏差はnで割る方です。
Excelで標準偏差を計算するには?
nで割る標準偏差は=STDEV.P(A1:A10)、n − 1で割る標準偏差は=STDEV.S(A1:A10)です。平均値はAVERAGE、中央値はMEDIAN、最頻値はMODE.SNGLで求められます。
平均値・中央値・最頻値の違いは?
平均値は合計 ÷ 個数、中央値は並べたときの真ん中の値、最頻値は最も多く現れる値です。1, 2, 3, 4, 100の平均値は22ですが、中央値は3で、外れ値の影響を受けません。
分散と標準偏差の違いは?
標準偏差は分散の平方根です。標準偏差はデータと同じ単位(例:cm)、分散は単位の2乗(cm²)になるため、標準偏差のほうがばらつきを直感的に読み取れます。
「最頻値なし」とはどういう意味ですか?
すべての値が同じ回数(例:どれも1回)現れる場合、特に多い値がないため最頻値はありません。最多の回数を複数の値が分け合う場合は、すべて表示します。
出典・根拠
- 1.3.5.1節: NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods – 代表値(平均値・中央値・最頻値)、英語
- 1.3.5.6節: NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods – 散布度(分散・標準偏差・範囲)、英語
- 7.2.6.2節: NIST/SEMATECH e-Handbook – パーセンタイルと四分位数、英語
- NIST Statistical Reference Datasets – 平均値と標準偏差の認証値(英語)
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