年末調整の計算ツール(令和8年分・還付金の目安)
年末調整計算を、会社員の年収と1年間に給与から引かれた所得税(源泉徴収税額)から行うツールです。国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」(2026年10月6日確認)に沿って、引上げ後の基礎控除(最高104万円)と給与所得控除の最低保障額74万円で1年分の税額(年調年税額)を計算し、源泉徴収税額との差額が戻ってくるのか、12月の給与で追加徴収されるのかを示します。
計算方法
年末調整の計算方法
年末調整は、毎月の給与から概算で引かれてきた所得税(源泉徴収税額)を、12月に1年分の正しい税額(年調年税額)と比べて精算する手続きです。
- 給与所得 = 年収 − 給与所得控除(令和8年分は最低74万円)
- 課税所得 = 給与所得 − 所得控除(基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除など)。1,000円未満は切り捨て
- 算出年税額 = 課税所得 × 税率 − 控除額(速算表)
- 年調年税額 =(算出年税額 − 住宅借入金等特別控除)× 102.1%。100円未満は切り捨て
- 過不足 = 源泉徴収税額 − 年調年税額。プラスなら還付、マイナスなら不足額を徴収
令和8年分の年末調整で変わる点
令和8年度税制改正で、令和8年分から基礎控除が引き上げられました(合計所得金額489万円以下なら104万円)。給与所得控除の最低保障額も65万円から74万円になりました。毎月の源泉徴収は11月まで改正前の税額表のままなので、引上げ分は12月の年末調整でまとめて精算されます。そのため、令和8年分は例年より還付が大きくなりやすい年です。
扶養親族と配偶者控除の所得要件も、合計所得金額58万円以下から62万円以下(給与だけなら年収123万円以下から136万円以下)に広がりました。配偶者特別控除は配偶者の合計所得金額62万円超133万円以下が対象です。
計算例(年収500万円・独身)
年収500万円の給与所得は3,560,000円です。基礎控除1,040,000円と社会保険料の目安723,132円を引いた課税所得1,796,000円に5%を掛けると89,800円、102.1%にして100円未満を切り捨てた年調年税額は91,600円です。1年間の源泉徴収税額が120,000円なら、差額の28,400円が還付されます。配偶者(年収0円・70歳未満)がいれば配偶者控除38万円で年調年税額は72,200円になり、還付は47,800円です。
年収ごとの年調年税額(独身・社会保険料は目安)
| 年収 | 社会保険料 | 年調年税額 |
|---|---|---|
| 3,000,000円 | 457,728円 | 26,600円 |
| 4,000,000円 | 598,956円 | 57,200円 |
| 5,000,000円 | 723,132円 | 91,600円 |
| 6,000,000円 | 881,400円 | 149,300円 |
| 7,000,000円 | 1,039,644円 | 276,100円 |
| 8,000,000円 | 1,164,960円 | 434,400円 |
社会保険料は、賞与なし・協会けんぽ東京都・40歳未満として計算した目安です。実際の年末調整では、源泉徴収票や給与明細の金額を使ってください。
年末調整で受けられる控除
- 配偶者控除・配偶者特別控除:配偶者の合計所得金額が62万円以下なら最高38万円(70歳以上は48万円)。62万円超133万円以下は配偶者特別控除で段階的に減ります。
- 扶養控除:一般38万円、19〜22歳の特定扶養親族63万円、70歳以上は48万円(同居老親等は58万円)。
- 保険料控除:生命保険料控除、地震保険料控除、iDeCoなどの小規模企業共済等掛金控除。
- 住宅借入金等特別控除:2年目以降は年末調整で受けられます。1年目は確定申告が必要です。
医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)は年末調整では受けられず、確定申告が必要です。
あわせて使えるツール
配偶者の年収ごとの控除額は配偶者控除計算、19〜22歳の家族の控除は扶養控除計算、住宅ローン控除の額は住宅ローン控除計算で確認できます。1年分の所得税は所得税計算、確定申告で戻る額は医療費控除計算が便利です。
よくある質問
年収500万円の年末調整でいくら戻りますか?
独身で社会保険料が約72万円なら、令和8年分の年調年税額は91,600円です。1年間に源泉徴収された所得税が120,000円なら28,400円が還付されます。戻る額は源泉徴収税額によって変わります。
令和8年分の年末調整はなぜ還付が多くなるのですか?
基礎控除の引上げ(最高104万円)と給与所得控除の最低保障額74万円は令和8年分から適用されますが、11月までの源泉徴収は改正前の税額表で計算されています。差額が12月の年末調整でまとめて精算されるためです。
年末調整の還付金はいつ戻ってきますか?
多くの会社では12月または1月の給与に上乗せされて戻ります。時期は勤務先によって異なります。
年末調整で不足になるのはどんなときですか?
年の途中で昇給したり、扶養親族が減ったりして、毎月の源泉徴収税額が1年分の税額より少なかった場合です。不足額は12月の給与などから追加で差し引かれます。
年末調整の対象にならない人は?
年収が2,000万円を超える人、2か所以上から給与を受けていて扶養控除等申告書を出していない勤務先の給与などは対象外で、確定申告が必要です。
住宅ローン控除は年末調整で受けられますか?
2年目以降は年末調整で受けられます。1年目は確定申告が必要です。所得税から引ききれない分は、一定の上限まで翌年度の住民税から控除されます。
医療費控除は年末調整でできますか?
できません。医療費控除は確定申告で申請します。
出典・根拠
- 基礎控除104万円(合計所得金額489万円以下・令和8・9年分)、給与所得控除の最低保障額74万円、扶養親族等の所得要件62万円以下。年末調整で1年間の税額を計算し源泉徴収税額と精算: 国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」昨年と比べて変わった点(2026年10月6日確認)
- 国税庁 タックスアンサー No.1195「配偶者特別控除」、No.1180「扶養控除」
- 国税庁 タックスアンサー No.2260「所得税の税率」(速算表)
更新日: · 編集方針
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