譲渡所得税の計算ツール(土地・建物の売却、長期・短期、マイホーム特例)
譲渡所得税計算を、土地や建物(不動産)を売ったときの分離課税のルールで行うツールです。国税庁のタックスアンサーNo.3208・No.3211・No.3305(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月7日確認)に沿って、譲渡価額から取得費と譲渡費用を引き、マイホームなら3,000万円を控除した額に、長期20.315%・短期39.63%・軽減14.21%の税率を掛けます。
計算例:売却価格(譲渡価額) 50,000,000 · 取得費 20,000,000 · 譲渡費用 1,800,000 · 取得した年(西暦) 2,010 · 売った年(西暦) 2,026 · マイホーム(居住用財産)の特例: 使わない(投資用・相続した土地など) → 譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税の合計):5,728,800円。出典:長期(譲渡した年の1月1日で所有期間5年超):課税長期譲渡所得金額×15%(住民税5%)、短期:×30%(住民税9%)。復興特別所得税は基準所得税額×2.1%(令和9年分からは復興特別所得税1.1%+防衛特別所得税1%、合計2.1%), 国税庁 タックスアンサー No.3208「長期譲渡所得の税額の計算」・No.3211「短期譲渡所得の税額の計算」(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月7日確認)。更新日:
計算方法
譲渡所得税の計算式
課税譲渡所得金額 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除額
譲渡所得税 = 課税譲渡所得金額 × 税率(所得税・復興特別所得税・住民税)
- 取得費:購入代金や購入手数料の合計です。建物は所有期間中の減価償却費相当額を差し引きます。分からないときや売却価格の5%より少ないときは、売却価格の5%(概算取得費)を使えます。
- 譲渡費用:仲介手数料、売主負担の印紙税、立退料、取壊し費用など、売るために直接かかった費用です。修繕費や固定資産税は入りません。
- 特別控除:マイホーム(居住用財産)を売ったときは、所有期間に関係なく最高3,000万円を控除できます。
- 端数:課税譲渡所得金額は1,000円未満、税額は100円未満を切り捨てます。
長期と短期の分かれ目(1月1日基準)
所有期間は、売った年の1月1日現在で数えます。1月1日時点で5年を超えていれば長期、5年以下なら短期です。年単位で言い換えると、売った年 − 取得した年が6以上なら長期、11以上ならマイホームの軽減税率の対象になります。例えば2020年に買った土地は、2026年に売れば長期、2025年に売れば短期です。
税率の一覧
| 区分 | 所得税 | 復興特別所得税 | 住民税 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 長期(5年超) | 15% | 0.315% | 5% | 20.315% |
| 短期(5年以下) | 30% | 0.63% | 9% | 39.63% |
| マイホーム10年超(6,000万円以下の部分) | 10% | 0.21% | 4% | 14.21% |
| マイホーム10年超(6,000万円超の部分) | 15% | 0.315% | 5% | 20.315% |
復興特別所得税は所得税額の2.1%です。令和9年(2027年)分からは復興特別所得税1.1%と防衛特別所得税1%に分かれますが、合計は2.1%のままなので税額は変わりません。住民税は道府県民税と市町村民税の合計です。
計算例(国税庁 No.3208・No.3211)
30年前に買った土地・建物を1億4,500万円で売り、取得費1億円、譲渡費用500万円の場合、課税長期譲渡所得金額は4,000万円です。所得税600万円、復興特別所得税126,000円、住民税200万円で、合計8,126,000円になります。
課税短期譲渡所得金額が800万円の場合は、所得税240万円、復興特別所得税50,400円、住民税72万円で、合計3,170,400円です。
計算例(初期値:5,000万円で売却)
2010年に買った土地・建物を2026年に5,000万円で売り、取得費(建物の減価償却費相当額を引いた後)が2,000万円、譲渡費用が180万円の場合、譲渡所得は28,200,000円です。長期譲渡所得なので、所得税と復興特別所得税が4,318,800円、住民税が1,410,000円で、譲渡所得税は5,728,800円になります。マイホームとして3,000万円特別控除を使えば、課税譲渡所得金額が0円になり税金はかかりません。
課税譲渡所得金額ごとの税額
| 課税譲渡所得金額 | 長期(5年超) | 短期(5年以下) | マイホーム10年超 |
|---|---|---|---|
| 10,000,000円 | 2,031,500円 | 3,963,000円 | 1,421,000円 |
| 20,000,000円 | 4,063,000円 | 7,926,000円 | 2,842,000円 |
| 30,000,000円 | 6,094,500円 | 11,889,000円 | 4,263,000円 |
| 40,000,000円 | 8,126,000円 | 15,852,000円 | 5,684,000円 |
| 60,000,000円 | 12,189,000円 | 23,778,000円 | 8,526,000円 |
| 80,000,000円 | 16,252,000円 | 31,704,000円 | 12,589,000円 |
| 100,000,000円 | 20,315,000円 | 39,630,000円 | 16,652,000円 |
マイホームの特例の主な条件
- 自分が住んでいる家屋か、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
- 親子や夫婦など特別の関係がある人への売却でないこと。前年・前々年にこの特例を使っていないこと。
- 3,000万円特別控除と軽減税率の特例は重ねて使えます。どちらも確定申告が必要です。
- 特例を使った年と前後の年は、住宅ローン控除を受けられない場合があります。
あわせて使えるツール
売るときの仲介手数料は仲介手数料計算、売買契約書の印紙は収入印紙の金額、買い替え先の税金は不動産取得税計算と固定資産税計算で確認できます。
よくある質問
不動産を売ったときの税金はいくらですか?
利益(課税譲渡所得金額)に、所有期間5年超なら20.315%、5年以下なら39.63%を掛けた額です。課税譲渡所得金額4,000万円の長期なら8,126,000円です。
長期と短期はいつで分かれますか?
売った年の1月1日現在で所有期間が5年を超えるかどうかです。売った年から取得した年を引いて6以上なら長期です。
取得費が分からないときはどうなりますか?
売却価格の5%を取得費(概算取得費)にできます。3,000万円で売った場合は150万円です。実際の取得費が5%より少ないときも5%を使えます。
マイホームを売ったら税金はかかりませんか?
利益が3,000万円以下なら、3,000万円特別控除で譲渡所得税は0円になります。ただし特例を使うには確定申告が必要です。
10年超所有の軽減税率とは何ですか?
マイホームの家屋と敷地を売った年の1月1日で10年を超えて持っていた場合、課税長期譲渡所得金額のうち6,000万円以下の部分の税率が14.21%(所得税10%・復興特別所得税0.21%・住民税4%)になる特例です。
相続した土地の取得時期はいつですか?
原則として、亡くなった方や贈与した方が取得した日から所有期間を数えます。
固定資産税やリフォーム代は譲渡費用になりますか?
固定資産税や修繕費など、持っている間の維持・管理の費用は譲渡費用になりません。譲渡費用は仲介手数料や立退料など、売るために直接かかった費用です。改良費や設備費は取得費に加えます。
出典・根拠
- 長期(譲渡した年の1月1日で所有期間5年超):課税長期譲渡所得金額×15%(住民税5%)、短期:×30%(住民税9%)。復興特別所得税は基準所得税額×2.1%(令和9年分からは復興特別所得税1.1%+防衛特別所得税1%、合計2.1%): 国税庁 タックスアンサー No.3208「長期譲渡所得の税額の計算」・No.3211「短期譲渡所得の税額の計算」(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月7日確認)
- 譲渡所得=譲渡価額−(取得費+譲渡費用)。取得費が分からない・5%より少ないときは譲渡価額の5%(概算取得費): 国税庁 No.3202「譲渡所得の計算のしかた(分離課税)」・No.3258「取得費が分からないとき」・No.3255「譲渡費用となるもの」
- 国税庁 No.3302「マイホームを売ったときの特例」(3,000万円の特別控除)
- 所有期間10年超:課税長期譲渡所得金額6,000万円以下×10%、超える部分×15%+600万円。3,000万円特別控除と併用可: 国税庁 No.3305「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」
- e-Gov法令検索「地方税法」附則第34条(長期 道府県民税2%・市町村民税3%)・第34条の3(軽減 1.6%・2.4%)・第35条(短期 3.6%・5.4%)・第20条の4の2(端数処理)
- e-Gov法令検索「国税通則法」第118条・第119条(課税標準の1,000円未満・確定金額の100円未満の切捨て)
更新日: · 編集方針
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