電圧降下の計算とケーブル太さの選定

電圧降下の計算の要点:ΔV = 2 × L × I × ρ ÷ A(三相は2の代わりに√3、力率を掛ける)。100 Vで15 Aを流す長さ20 m・2 mm²の銅線なら約5.2 V(5.2 %)下がります。許容電圧降下から必要な太さも計算できます。

出典:IEC 60364-5-52, IEC 60364-5-52:2009 – Low-voltage electrical installations, wiring systems; Annex G (informative): voltage drop 3 % lighting / 5 % other uses。更新日:

V
A
抵抗負荷(ヒーター)は1、モーターは0.8〜0.9程度
m
電源から負荷までの距離(往復ではない)
mm²
°C
使用中は高温になり、70 °Cでは抵抗が約20 %増えます
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結果

結果
ΔV = 5.172 V(5.17 %)
値
項目値
電圧降下5.172 V (5.17 %)
負荷側の電圧94.83 V
電流15 A
線路の電力損失77.59 W
抵抗率 ρ0.01724 Ω·mm²/m
計算の手順
  • 20 °Cの銅の抵抗率:ρ = 0.01724 Ω·mm²/m
  • 電圧降下:ΔV = 2 × L × I × ρ · 1 ÷ A = 2 × 20 m × 15 A × 0.01724 · 1 ÷ 2 mm² = 5.172 V(5.17 %)
5 %を超えています。一般負荷の推奨値を上回るため、太いケーブルにするか配線を短くしてください。 ケーブルは電流を連続して流せること(許容電流)と遮断器との協調も必要です。この計算では確認しません。

計算方法

電圧降下の計算式

電圧の一部はケーブルの抵抗で失われます。片道の長さL、電流I、断面積A、抵抗率ρとすると:

2は往復の電線の分です。変形すると必要な断面積は A = 2LIρ cos φ ÷ ΔV。リアクタンスは無視しており、35 mm²程度までの一般的な配線なら十分な精度です。銅線ではρ = 1/58なので、単相2線式の簡易式 ΔV = 35.6 × L × I ÷ (1000 × A) とほぼ同じ結果になります。

抵抗率

銅:ρ = 1/58 Ω·mm²/m = 0.0172(20 °C、IEC 60028)、アルミニウム:0.0283 Ω·mm²/m(IEC 60889)。抵抗は1 Kあたり約0.4 %増えるので、導体温度を設定するとより現実的な値になります。

計算例

用途計算結果
100 V・15 A・20 m・2 mm²2 × 20 × 15 ÷ (58 × 2)5.2 V = 5.2 %
200 V単相・20 A・30 m・5.5 mm²2 × 30 × 20 ÷ (58 × 5.5)3.8 V = 1.9 %
12 V直流・10 A・5 m・2.5 mm²2 × 5 × 10 ÷ (58 × 2.5)0.69 V = 5.7 %

日本で一般的な2 mm²・3.5 mm²・5.5 mm²の電線もそのまま断面積に入力できます。太さを逆算する場合はIEC 60228の標準サイズに切り上げて表示します。

許容される電圧降下

国際規格IEC 60364-5-52は、公衆低圧配電網から受電する場合、附属書G(参考)で照明3 %以下、その他5 %以下を推奨しています。日本の屋内配線では内線規程に幹線・分岐回路ごとの目安が定められています。

注意点

この計算は電圧降下だけを確認します。許容電流、短絡保護、遮断器の選定も別途満たす必要があります。100/200 Vの電気工事は電気工事士の資格が必要です。

よくある質問

電圧降下の計算式は?

単相2線式では ΔV = 2 × L × I × ρ ÷ A(銅のρ = 0.0172 Ω·mm²/m)。例:30 m、10 A、1.5 mm²なら約6.9 V。

三相の電圧降下はどう計算しますか?

ΔV = √3 × L × I × ρ × cos φ ÷ A で、線間電圧に対する値です。50 m、32 A、6 mm²、力率0.9なら約7.2 V。

簡易式「35.6 × L × I ÷ 1000A」とは?

銅線の単相2線式で使われる簡易式で、2 × (1/58) × 1000 ≈ 34.5 に導体温度などの余裕を見た係数です。このツールの計算とほぼ同じ考え方です。

ケーブルの太さはどう選びますか?

A = 2 × L × I × ρ ÷ 許容電圧降下で計算し、一つ上の標準サイズを選びます。あわせて許容電流も確認が必要です。

許容される電圧降下は?

国際規格の推奨値は照明3 %、その他5 %(IEC 60364-5-52)。日本では内線規程の値も確認してください。

出典・根拠

更新日:

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