密度高度の計算(気温・露点・QNH)
密度高度の計算に、米国気象局(NWS)の式を使います。QNHから観測点の気圧を、露点から仮温度を求め、そこから密度高度を出します。標高1,500 m、1013.25 hPa、気温30 °C、露点10 °Cなら、空気の密度は標準大気の2,408 mと同じです。
計算例:標高の単位: メートル · 飛行場の標高 1,500 · QNH 1,013.25 · 温度の単位: °C · 外気温 30 · 露点温度 10 → 密度高度:密度高度 2,408 m (7,900 ft)。出典:NOAA National Weather Service (El Paso) – Density Altitude: vapor pressure, virtual temperature and density altitude formulas (read 09.10.2026)。更新日:
計算方法
密度高度とは、空気の密度が今いる場所と同じになる標準大気上の高度です。高温・低気圧・高湿度では空気が薄くなり、エンジン、プロペラ、翼の性能は実際より高い場所にいるときと同じになります。計算には米国気象局(エルパソ事務所)の式を使います。
- 観測点気圧 = QNH ×((288 − 0.0065 × h)÷ 288)^5.2561(hはメートル)
- 水蒸気圧 e = 6.11 × 10^(7.5 × Td ÷(237.3 + Td))hPa
- 仮温度 Tv = T ÷(1 −(e ÷ p)×(1 − 0.622))(ケルビン)
- 密度高度 = 145366 ×(1 −(17.326 × p ÷ Tv)^0.235)ft(pはinHg、Tvはランキン度)
計算例(QNH 1013.25 hPa)
| 標高 | 気温 / 露点 | 密度高度 |
|---|---|---|
| 0 m | 15 °C / 0 °C | 29 m |
| 0 m | 35 °C / 20 °C | 788 m |
| 1,000 m | 25 °C / 10 °C | 1,633 m |
| 1,500 m | 30 °C / 10 °C | 2,408 m |
| 2,240 m | 20 °C / 5 °C | 2,964 m |
| 3,000 m | 10 °C / 0 °C | 3,544 m |
1,500 m・30 °Cの例では、観測点気圧845.5 hPa、水蒸気圧12.28 hPa、仮温度31.7 °Cです。気圧高度は1,500 m(4,922 ft)、密度高度は7,900 ftになります。
湿度の影響
水蒸気は乾いた空気より軽いため、湿度が高いほど密度高度は上がります。1,500 m・30 °Cで露点が10 °Cから15 °Cになると、密度高度は2,408 mから2,429 mになります。標準状態の海面でもちょうど0にならず数mになるのは、式が近似式だからです。
気圧高度
気圧高度は気圧だけを考えた高度で、(1 −(p ÷ 1013.25)^0.190284)× 145366.45 ft(pはhPa)です。空気密度そのものは空気密度の計算、相対湿度からの露点は露点の計算で求められます。
よくある質問
密度高度はどう計算しますか?
標高とQNHから観測点気圧、気温と露点から仮温度を求め、145366 ×(1 −(17.326 × p ÷ Tv)^0.235)で計算します。1,500 m・1013.25 hPa・30 °C・露点10 °Cなら2,408 mです。
暑い日の海面での密度高度は?
0 m・1013.25 hPa・35 °C・露点20 °Cで788 mです。
湿度で密度高度は本当に変わりますか?
変わります。1,500 m・30 °Cで露点が10 °Cから15 °Cになると21 m上がります(2,408 m → 2,429 m)。
気圧高度と密度高度の違いは?
気圧高度は気圧だけ、密度高度は気温と湿度も補正した高度です。例では気圧高度1,500 mに対し密度高度2,408 mです。
QNHはinHgでも入力できますか?
できます。100以下の値はinHgとして扱い、1 inHg = 33.8639 hPaで換算します。
離陸計画に使えますか?
目安としてだけ使ってください。離陸距離や上昇率は機体のPOH/AFMの性能図表で確認します。
出典・根拠
- NOAA National Weather Service (El Paso) – Density Altitude: vapor pressure, virtual temperature and density altitude formulas (read 09.10.2026)
- NOAA National Weather Service (El Paso) – Station Pressure from elevation and altimeter setting (read 09.10.2026)
- NOAA National Weather Service (El Paso) – Pressure Altitude: (1 − (p/1013.25)^0.190284) × 145366.45 ft (read 09.10.2026)
- NOAA National Weather Service (El Paso) – Pressure Conversion: 1 inHg = 33.8639 hPa (read 09.10.2026)
- NIST SP 811, Appendix B.8 – conversion factors: 1 ft = 0.3048 m, degree Rankine and degree Fahrenheit (read 09.10.2026)
- FAA – Pilot’s Handbook of Aeronautical Knowledge, Chapter 4 “Principles of Flight”: definition of density altitude, effect of humidity (read 09.10.2026)
- FAA – Density Altitude, FAA-P-8740-2: longer take-off distance, reduced climb rate, POH first, add 10 % to the take-off distance in high humidity (read 09.10.2026)
更新日: · 編集方針
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